相変わらず18%前後の高視聴率で推移しているNHK朝の連続テレビ小説「純と愛」ですが、前作「梅ちゃん先生」とは打って変わって濃密な人間関係のドロドロドラマが展開されていることもあって、「好きVS嫌い」でアツい議論が沸き起こっているといいます。
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※ノベライズ版です。
NHK連続テレビ小説 純と愛 上 / 遊川 和彦, 丸山 智
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放送開始当初からネット上で賛否両論だったこの朝ドラは、いまだに評価がわかれているものの、熱心なファンが増えている印象はあります。
『純と愛』の登場人物には、絶対的な善人がいません。主人公ですら愛すべきキャラとはいえず、共感できない部分が多いですし、風間くん演じる愛は善人ですが、強さがない。そして、主人公の家族はまあそれぞれホントに呆れる部分が満載です。
脚本担当の遊川和彦が語る…
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純と愛、それぞれの両親はもとより、純の弟(渡部秀)は「俺の相手は世界だ!」などとうそぶき家出するも、結局家に戻ってきたり出て行ったりを繰り返すマザコンニートで、兄(速水もこみち)はフィリピン人ハーフのキャバ嬢(高橋メアリージュン)に手を出し妊娠させて、スッタモンダの挙句に結婚→出産。
※弟役は仮面ライダーオーズ。キムタクに似てるとも…
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しかし、それら全てには意味があるといいます。
[以下引用]
ほとんどの登場人物たちが目の前の現状をよしとし、それにしがみついて必死に守ろうとする。しかも、その守ろうとする現状よりも何よりも自分が大切だから、その守り方までいびつで見苦しい。そして例外なく全員が「自分のせいじゃない、他人のせいだ」と思っている。それは何かに似ている。そう、現実そのものだ。
先ほど「出てくる全員がことごとく“悪”」と書いたが、それは正確ではないかもしれない。全員がごく普通の、それゆえに根深い醜さと弱さを抱えているのだ。
(中略)
ありふれた醜さと弱さを丸出しにする登場人物の右往左往は、見たくない現実を否応なくあぶり出す。だが、その不快さは、自虐的な快感と表裏一体だ。『純と愛』の目をそらしたくなるリアリティは、一方でその目を釘付けにしてしまう力を持っているのだ。
[日刊サイゾー]
現実にはここまで極端な人はいないだろうと思いますが、これが人の本質なのかもと思わされる部分は多々ありますし、人間の汚い部分が「これでもかー!」と出てくるドラマなので、嫌いな人が多いのもわかります。
個人的には、武田鉄矢さん演じる純の父と若村麻由美さん演じる愛の母が、時間とともにどのように変わっていくのか、それを楽しみにしてるのかも…
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ただ、その一方でドラマに対して批判的な意見も数多くあります。
[以下引用]
最近は、奇妙な人物が出てくるわりにはドラマの展開が単調になっているのでは?と感じていている視聴者、実は多いのではないでしょうか。微妙な心の揺れや人間が生きることの陰影を感じさせるドラマ作りというよりも、同じ登場人物たちの中でぐるぐると、エピソードをひっくり返す連続。ドタバタ劇のパターン化に陥ってはいないでしょうか?
沖縄という舞台についても、個性的な文化やゆったり流れる生活時間、土地にまつわる歴史や食、美しい海ゆえのリゾート開発をめぐる社会的諸問題…といったものがほとんど描かれないことも、ちょっと気になります。
NHKの朝ドラといえば、ストーリーだけでなく、「ご当地」も主人公になるというのが定番でした。その土地「ならでは」の郷土色、文化や風土、方言や固有の暮らし方を取り込んで、お話を描いていくことが、ドラマの魅力を際立たせる「強烈な武器」になってきました。
(中略)
『純と愛』の脚本担当・遊川和彦氏は、「これまでの朝ドラの形を壊す」意気込みだそうですが、朝ドラの武器までを易々と手放すことはない。むしろ、それを強みとして存分に使いきってほしい。
[女性セブン]
ま、賛否両論いろいろな意見が飛び交うことは、「創造的破壊」を掲げて「今までの朝ドラをぶっ壊す」ことを宣言していた作り手側としては、まさに狙い通りなのでしょう。
風間俊介は脱王道アイドル。名脇役狙いで前作の松坂桃李とは大違い
もちろん、上の記事にあるように「ご当地」を前面に押し出していくというのもひとつの方法ではあると思います。
『カーネーション』などでは、大阪・岸和田という風土の魅力をうまくストーリーと絡み合わせたことによって、観光客が激増したらしいですし。
ただ、逆に「ご当地」に縛られ過ぎてドラマが街の宣伝みたくなるのもどうかと思いますし、そこはバランスをとってうまくやってほしいですね。
※尾野真千子さんの出世作になりました。
連続テレビ小説 カーネーション (NHKドラマ・ガイド)
さて、ドラマに対する評価は分かれていますが、風間くんの演技については高評価で一致しているようです。
「とにかく風間が良く、時折見せる猟奇的な表情で本領発揮。ヒロインは夏菜より、(女性っぽい)風間なのではないかと思うぐらい。明るく、健やかなものを描くよりも、闇を描くほうが風間の輝きを放つ気がする」(ZAKZAK)
なんと言っても、主人公の相手役、「愛」を演じる風間俊介の力量。「人の顔を見ることができない」という暗く内向的で心に問題を抱えた難しい青年の役柄を、集中力をもってブレずに演じ切る。その演技力に脱帽です。(女性セブン)
いちばん気になるのは、予想通り、あるいは予想以上に不気味で、異彩を放っている風間俊介の存在だ。「人の本性が見える」つらさから、いつも俯いている猫背気味の姿勢と、おそらく目を覆うように長めにしている髪。相手役が「最初は嫌な印象だったけど」とか「反発し合っているうちに恋に落ちる」というパターンはよくあるが、「ストーカーのようで不気味」というのは、朝ドラ史上初だ。(サイゾーウーマン)
そういえば、先日放送されたNHK-BSの「少年倶楽部プレミアム」でも、“平家派”の皆さんが風間くんの活躍をとても喜んでました。
巷での評価も上がって、先輩たちからも応援されて、アイドルとは違った本格俳優の道をぜひとも切り拓いて欲しいです。
うまくいけば、来年以降もジャニーズの若手からヒロインの相手役が抜擢されるかも知れませんしね!
あれ!?山Pの顔がなにか変!!どうしたの?
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コメント
風間なんて大ベテランだろ、何処が若手だよW屋良といい(デビューが出発点)と言っていたが今更デビューも何もないだろ、結局ドラマ出ようが葛藤してるわけ。去年30歳にして米花がようやく芸能界去ったが哀れなモンだろ?滝沢&山下&生田&赤西&錦戸もしくは亀梨か小原の5人で2000年くらいにデビューさしてれば今頃カスップも嵐も余裕で越える人気になってただろうな。
風間くん身長が低いのが主役として難点かな。
でも演技力あるから、いい脚本に恵まれてヒット出せるといいね!
ストーリーもキャストも我慢できる。
問題は、
脚本の強引さと脚本家の傲慢さが前面に出すぎて、ドラマの足を引っ張ったこと。
これでは、脚本家のためのドラマではないか!!
朝ではない時間帯ならそれもいいかもしれない。
遊川和彦を朝ドラの脚本家に登用したNHKのスタッフキャスティングの大勘違いが残った作品だと思う。
純と愛を最後まで見続けてこられたのは風間くんの演技がもっと見たいと思ったから。破綻した脚本もむちゃくちゃな演出も最後までなんとか我慢してきた。しかし最終週全て寝たままの演技を見なければいけない苦行をしいられるとは思わなかった。純と愛を最後まで牽引したのは夏菜ちゃんはもちろん風間くんがいたからで、役者に最後くらいきちんとした演技をさせてあげても良かったんじゃないだろうか。