2024年11月5日、SMILE-UP.(旧ジャニーズ事務所)が「ジャニーズ性加害問題当事者の会」(9月7日解散)の副代表だった石丸志門氏を提訴したことが明らかになりました。
石丸志門氏の求める補償額とSU社が提示する補償額があまりに乖離しており、調停が不調に終わったことが原因です。
旧ジャニタレの紅白復帰が噂される中、これは影響を受けるのでしょうか。
SMILE-UPが石丸志門氏を提訴した理由
SMILE-UPが石丸氏を提訴したのは、「金額確定のための訴訟」です。
旧ジャニーズ事務所は、2023年9月にジャニー喜多川氏の性加害行為を認め、被害者に対し“法を超えた救済”を宣言しました。
その業務はSMILE-UP.に引き継がれ、10月末時点で511人の被害者に補償金の支払いを行なっています。
元副代表・石丸氏とも協議を行ってきたものの、石丸氏は救済委員会から提示された金額に同意せず、裁判所での調停に。
しかし合意に至らなかったため、「金額確定のための訴訟」となったとのこと。
その際、石丸氏に次のようなメールを送ったとのこと。
「調停案の提示がない状況で、石丸様のご希望金額を受け入れることは、被害者の皆様との公平等の観点から応じることはできませんので、調停委員会からの指示を踏まえ、本日、調停申立てを取り下げました」
「裁判所に対して、金額確定のための訴訟を提起しました」
東スポより引用
被害の内容、被害者へのダメージは人それぞれでしょうし、石丸氏からすれば自分はこれだけもらう権利がある、と思うのかもしれませんけど、そこはやはり、他の人とのバランスはあるかなと。
石丸氏の不満が、うーん、、
この連絡に対し石丸氏は「訴状が届いていない」としながら次のようにコメントしています。
- 「被害者が被告で、加害者側が原告の裁判を公開でやるんでしょうか」
- 「通常、補償額はスマイルアップが明かさなければ、他の被害者には分からないですよね。裁判をすれば希望額や補償額が公になるのではないでしょうか」
- 「法の枠内の話にまとめようとしていて、よく分かりません」
「被害者が被告で、加害者側が原告の裁判を公開でやるんでしょうか」
「被害者が被告」とか言われると、なんかマイナスイメージになりますね。
ただこれは民事裁判なので、被告、原告と言っても単に申し立てた側かされた側かの話です。
双方の主張が折り合わず調停が行き詰まってしまって、解決のために前進する手段が訴訟だと調停委員会が説明したのでしょう。
調停は話し合いですが、裁判であれば、裁判官が金額を決めますから。
その訴訟提起はSMILE-UP、石丸氏、どちらが行っても良かったはずです。
裁判を申し立てるほうが手間もお金もかかりますから、SMILE-UPが提訴した、その結果が原告SMILE-UP、被告石丸氏、というだけの話のはず。
つまり、補償問題を決着したい、被害者を原告としたいということなら、石丸氏が提訴すればよかったということです。
「補償額はスマイルアップが明かさなければわからない」
これは確かにそのとおり。
ただ、これまでも、金額はもれてますからね。。
「法の枠内の話にまとめようとしていて、よく分かりません」
SU社の言う「法を超えた」とは
- 時効や証拠などに縛られず、被害の「確からしさ」が認められれば補償対象とする
- 金額も、通常の性被害の示談金は10万から300万円が相場だがそれにとらわれない
性加害の時効は2023年7月に5年延長され、以下のようになりました。
不同意わいせつ罪:12年
不同意性交等罪:15年
法律は過去に遡及しませんから、2023年7月以前の犯罪については延長前の時効が適用され、それぞれ7年、10年となりますから、裁判になったら補償対象外となる人が続出するはずです。
石丸氏自身も14歳から3年間の被害を訴えていますから、40年以上前ということで、法に則ったら補償対象外となるんですよね。
ということで、十分に「法を超えてる」と思うのですが…
石丸氏の提示金額とSMILE-UPの隔たり
具体的に石丸氏とスマイルアップの主張の隔たりはどのくらいだったかというと、次の通り。
「10月8日に行われた調停で、被害者の一人に対してスマイルアップ側が従来より200万円を上乗せした2000万円の補償金を提示。ところが当の被害者はいまなお、億を超える金額を要求していると聞きます。そもそもスマイル側の当初の提示額1800万円に対し、“18億円以下は受け取らない”と話したといい、調停が進むにつれ要求額は4億、さらに2億円近くにまで下がったものの、金額の隔たりは埋めようのないほど大きなままとされます」(当事者の会関係者)
デイリー新潮
確かにこれは、裁判にするしかないですね。
石丸氏との裁判と紅白歌合戦の関係
デイリー新潮には気になることが書いてありました。
先のNHK関係者が言う。
「調停がこれ以上もめて、訴訟にまで発展したら、性加害問題に再び注目の集まる事態が予想される。そうなれば、旧ジャニーズタレントを起用したテレビ局にも騒動が飛び火しかねないことを恐れているのです」
デイリー新潮
スマイルアップはもう一つ、NHKでスクープとして報じられた、『ザ少年倶楽部』出演希望の一般男性に対し債務が存在しないことを確認する訴訟を起こしています。
これは同時にNHKの報道姿勢を問うものだとか。
これらの裁判への注目が高まり、まだ性加害問題は終わっていない、と世間が見ることになると、今年も紅白歌合戦への出場は難しいかもしれません。
が、それでいいんじゃないでしょうか
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