故・ジャニーズ喜多川氏の性加害事件で保障対応を続けている旧ジャニーズ事務所(現在のSMILE-UP)が、被害申告をしている男性を訴えたと週刊文春が報じています。
被害申告をした人の中には、明らかに虚偽だったり反社だったりいろんな人がいたようですが、提訴に至ったのは今回が初めて。
いったい何があったのでしょうか。
SU社が提訴したのはNHKのトイレで被害に遭ったと訴えた男性
2024年10月20日、NHKが放送した『NHKスペシャル ジャニー喜多川“アイドル帝国”の実像』が放送されました。
賛否両論あるこの番組ですが、この番組で注目されたことの一つが、昨年10月9日にNHKが『ニュース7』でスクープとして報じたNHK局内で被害に遭ったという当時高校生だったX氏の証言が不自然に避けられたことです。
「関東圏在住のX氏が、NHK局内のトイレで性被害に遭ったという衝撃的な内容でした。X氏は、高校時代にジュニアが出演する同局の『ザ少年倶楽部』に出演するため、渋谷の放送センターでオーディションに参加。そこでジャニー氏に声をかけられ、トイレの個室で被害に遭ったと語った。それまで報じられていたジャニー氏の性加害の“現場”は合宿所やホテルなどに限られており、レッスン場で品定めされて即トイレで、という新証言に、衝撃が走りました。またニュース内では、『番組の制作責任を持つNHKとしては看過できない問題』と自己批判もなされていました」(社会部記者)
週刊文春
NHKはこの2ヶ月後の『クローズアップ現代』でもこのX氏の証言を取り上げ多くのメディアがこの件を報じましたが、X氏がNHK以外の取材に答えることはなかったとのこと。
スマイルアップ社はこのX氏と面談の結果補償対象外とするも折り合いが付かず、10月11日、補償債務が存在しないことを確認する訴訟を提起。
今後、X氏の被害事実の有無をめぐって争うことになります。
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「被害者」を提訴の理由
補償基準は?
ジャニー喜多川氏の性加害は加害自体がかなり昔であることもあり、加害者であるジャニー喜多川氏が亡くなった今、本来被害の確定は難しいです。
そんな中どうやって補償基準を決めているのかは明確に提示されていませんが、申告内容の『確からしさ』が認められた場合には補償しているとのこと。
基本的には以下の点を確認してると言われています。
- ジャニーズ事務所への在籍
- 矛盾点の有無
ジャニーズ事務所がジュニアときちんと契約するようになったのは比較的最近のことなので、在籍確認は難しいものだったと思います。
しかし、会社として故ジャニー喜多川氏の性加害を認めた以上、決定的に違うことがなければ払う、そんな感じだったんじゃないかと思われます。
とはいえ中には明らかな虚偽や反社もおり、それはもちろん拒絶していたといいます。
それでも、これまでは訴えるまではしなかったというのに、なぜこのX氏については訴訟までになったのでしょうか。
2023年10月のX氏についてのNHKの報道内容
男性によりますと、高校生だった2002年の秋、ジャニーズ事務所の「ジャニーズJr.」が出演する音楽番組「ザ少年倶楽部」に出演を希望していたことから、東京 渋谷のNHK放送センターを訪れ、ダンスの練習に参加したということです。
その際、会場に来ていたジャニー喜多川氏から休憩時間に声をかけられ、部屋の外の男性用トイレに連れて行かれると、個室の中で下着を脱がされ、性被害に遭ったと証言しています。
男性は大きなショックを受けたということですが、当時、ジャニーズ事務所のアイドルを目指す思いが強く、その後も事務所から連絡を受けると、週末練習に参加したということです。
NHKニュース2023年10月
全文は削除されていてこちらはコピペで残っていた部分だけですが、このように報じられ、世間へ衝撃を与えました。
X氏の矛盾点
週刊文春によると、X氏に認められなかった「確からしさ」がこちら。
- X氏はトイレの位置や間取りを説明することができなかった(NHK放送センターの男性トイレの個室で三~四カ月の間に計五回被害に遭ったと証言している)
- 毎週のように通っていたはずの放送センターへ入館する手続きも記憶していなかった
- X氏は『ザ少年倶楽部』のエンディングで告知された募集要項を見てオーディションに応募したと証言→番組内でオーディションの告知をしたことは一度もない
- オーディションが開催された日時や練習内容を当時の事務所スタッフやダンス講師に確認するも、証言と一致しなかった
何はなくとも3は確かに疑いを持たれても仕方ないかも。
『ザ少年倶楽部』に出ていたのは、選ばれたJr.だったわけですし。
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さらに2についても、撮影はNHK放送センターの中で行われており、本人も自分がJr.ではないと言ってるのになぜNHK放送センターに入れたのか?という疑問は大きいところです。
NHK放送センターには、コロナ前はスタジオパークがあり見学が可能でしたが、実際の撮影スタジオまでそんなに簡単に入れたんでしょうか?
ちなみに、2000年当時Jr.の追っかけをしていたという人の記憶によると、日曜はNHKでダンスレッスンがあり、オーディションに合格したばかりのレッスン生も参加していたそう。
しかし、これはあくまでもJr.になるためのオーディションであり、少年倶楽部のためのオーディションではないのでX氏の話とは違います。
もし、Jr.でもない一般の高校生が「少年倶楽部に参加したい」と言っただけで中に入れたんだとしたら、いくら昔でも「NHK、大丈夫?」となります。
スマイルアップが本当に問題視しているのはNHK
「実は、スマイルアップが問題視しているのはX氏ではありません。X氏には、証言が虚偽だったと認めれば裁判沙汰にしないと告げています。最も許せないのは、大々的に証言を報じたNHKの報道姿勢です。それまでジャニーズと蜜月関係にあったNHKが、自らへの批判をかわすため、あえてNHK局内での被害を訴えるX氏の証言を裏付けのないまま強調して報じた、とスマイルアップ側は受け取っている。裁判ではNHKの報道姿勢についても言及するはずです」(メディア関係者)
週刊文春
確かに1年前は「NHKも共犯!」だというような雰囲気でしたが、この報道でNHKがジャニーズを突き放した感じがありました。
上記にまとめた矛盾点はNHKが裏付け調査くらいしていればかんたんにたどり着いたはず。
それを怠ったとなると、NHKは大問題です。
他の被害者に対しても不誠実。
ただ、X氏も徹底抗戦の構えで、番組のオーディションに付き添った家族の証言もあるとのこと。
第一回公判は十二月になりそうだといいますが、どんな裁判になるでしょうか。
大晦日には紅白歌合戦が控えていて、NHKはSnowManを筆頭に旧ジャニーズ勢の出場を強く希望していると言われています。
そんなタイミングで、こういった訴訟を起こしたというのはとても意味深。
もしかしたら、これは旧ジャニーズからの”意趣返し”の意味もあるのかもしれません。
「この問題でちゃんと筋を通してもらわないと、ウチからタレントは出さないよ!」
そういうメッセージにも受け取れますが・・どうでしょうか。
正直、プライドの高いNHKが「自分たちの過ちを認める」とは思えません。
そうなれば、STARTO勢は再び紅白をボイコットするかも・・
そして、仕返しとばかりにSTARTOタレントを「なんとなく出禁」扱いに戻しちゃうと。
うーむ・・
果たして両者の関係は今後どうなってしまうことやら。
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